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8月になると、「お盆(おぼん)」という言葉を聞くようになります。学校やアルバイト先が休みになり、身近に感じる留学生も多いのではないでしょうか。
「お盆」とは、「亡くなったご先祖様が、一年に一度家に帰ってくる期間」とされています。留学生の皆さんからすると少し不思議に思うかもしれませんが、この言葉の意味や由来を知ると、日本人の行動や言葉遣いの背景が理解しやすくなります。
<「お盆」の由来とご先祖様への感謝>
お盆の由来は、お釈迦様の弟子が死後に苦しむ母を救うために供養を行った仏教行事(盂蘭盆会・うらぼんえ)にあると言われています。これが、日本人が古くから行ってきたご先祖様を労う祭りと結びついて広まりました。日本人は、ご先祖様は今を生きる自分達を温かく見守ってくれていると考えており、お盆は「ご先祖様のおかげで今の自分がいる」という感謝を伝えるための大切な時間として、受け継がれてきたのです。また、お盆は「見えないご先祖様」を迎えると同時に、遠くで暮らす『生きている』家族が集まって一緒にご飯を食べ、ご先祖様に手を合わせることで、家族のつながりを確認し合う時間でもあります。
●お盆の時期によく聞く日本語とユニークな風習
お盆の時期には、ご先祖様を迎えるための少し珍しい言葉や風習が登場します。
・精霊馬(しょうりょううま)
キュウリやナスに割り箸を刺したお供え物です。先祖があの世から来るための乗り物(馬や牛)という意味があります。
・迎え火(むかえび)・送り火(おくりび)
ご先祖様が迷わず家に帰ってこられるよう玄関先で炊く小さな火を「迎え火」、期間が終わってあの世へ見送る際の火を「送り火」と呼びます。
・お墓参り(おはかまいり)
家族でお墓を掃除しお花やお線香を供えて「みんな元気に暮らしていますよ」とご先祖様に報告します。
ご先祖様を迎える風習について、自分の国と似た文化がある人もいれば(例えばメキシコには【死者の日】という似た風習があります。)、まったく異なる価値観を持つ人もいるでしょう。もし周りの人が「お盆は実家に帰ります」と言っていたら、「ご先祖様やご家族を大切にする時間なんだな」と想像してみてください。背景を知るだけで、街の混雑や周囲の行動も、どこか温かい日本の風景に見えてくるはずです。